お屠蘇(とそ)で願う無病息災

明けましておめでとうございます。

2022年もどうぞよろしくお願いいたします。

元旦。皆さんはいかがお過ごしでしょうか。私は仙台にておせち作り、お雑煮作りを終えひと段落。ストーブに当たりながら初売り広告に目を通していたところです(笑)

さて最近ではなくなりつつあるお正月風物詩”お屠蘇”。お酒やみりんに生薬を漬け、元旦の朝にいただきその年の厄払い、邪気払いをします。これは中国から伝わってきた風習です。

飲むと体が温まり、血行が良くなり、元気が満ちてくることから古代中国でお酒は娯楽ではなく薬として重用されていました。”医”の旧字体、”醫”では漢字の下のつくりは酒という字なんですよ。

お屠蘇に漬ける生薬は白朮、山椒、桔梗、肉桂、防風、陳皮…。お腹を温め、体に元気を呼び起こし、咳や痰を鎮めて呼吸を安定させる生薬を組み合わせています。病気予防とりわけ風邪予防、風邪初期の症状緩和に◎。これをお酒と共に飲むことで巡りをスムーズにし、生薬が各所でその働きを十分に発揮できるようになります。

風邪が大きな病気を引き起こすきっかけになったり、持病をより悪化させたり…と、風邪は万病のもとと言われるよう病気予防、健康維持にはまず風邪をひかない体を作ることが大切です

お酒が苦手…という方には当店の漢方茶をお屠蘇がわりに飲んでみませんか。お屠蘇と同じく桂皮がブレンドされ、白朮と似たハトムギがブレンドされた「雪娘のぬくもり」がおすすめです。

大切な人の無病息災を願うお屠蘇という温かなお正月の風習がずっと先まで受け継がれていきますように…

国際中医薬膳師 田中奈津子

本年も変わらぬご愛顧の程よろしくお願い申し上げます。

白金癒淹漢方コラムは毎月第一、第三土曜日更新です。次回更新は1月15日です。

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