漢方茶×フィットネス②運動後のクールダウン

こんにちは。気温は少しづつ下がってきていますが穏やかで過ごしやすい気候が続きますね。秋は湿度や暑さがないので体を動かしやすい季節ですよね。

前回は運動前、運動中のエネルギー補給についてお話しをしました。(前回コラム参照)今回は運動後のクールダウンについて。

運動後のクールダウン、念入りにしていますか。筆者はキックボクシングを始めた当初、このクールダウンを適当にさらっと流して終わらせていました。案の定、ひどい筋肉痛、関節痛に襲われ、運動翌日は体がガチガチになり動けずにいました。運動しているのに体が調子良く動かない…運動を始められた方でこのような状態になった方多くおられると思います。

久々に運動を始められた方、新しいスポーツにチャレンジしている方などは使わない筋肉が稼働しますので筋肉の疲労は大きいです。漢方、中医学では疲れの蓄積を虚労と言い、老化を早める原因の一つと考えています。体を若々しく保つ為にスポーツを始めたのに逆に老化を進めさせてしまうなんて本末転倒な話ですよね。疲れ、筋肉痛を残さない為にクールダウンは念入りにしていきましょう。

また、運動により疲れているのは体だけではありません。気の巡りが早く激しくなるので心、神経も体と同じく疲労していると考え、こちらのクールダウンも併せて行っていきましょう。

運動後の心、神経のクールダウン、ほぐしに漢方茶を取り入れてみませんか。当店がフィットネス後の飲み物にお勧めしたいのが、

【乙姫の宝箱】

クールダウン、リラックスを促す生薬【西洋人参】がブレンドの主役です。当店の西洋人参は真っ白です。この白さは品質の良さの表れです。お茶として口に入り、体内を循環していくものですから茶材の品質にはとことんこだわっています。また、甘茶、クコの実がお茶にほんのりとした甘さを与えてとても美味しい味わいに…

運動で疲れた心、神経を優しい漢方茶でクールダウンしていきましょう。こちらのお茶は長時間のPC、スマホ利用の際の神経の疲れもやさしくほぐします。

運動の秋、しっかりとクールダウンを行い怪我なく楽しくお過ごしください。

国際中医薬膳師 田中奈津子

漢方コラムは毎月第一土曜、第三土曜のpm2:00更新です。次回の更新は11/6です。

夏バテ回復には”陰”の補充を〜夏の虚労の養生〜

この時期、寝足りない、疲労感、食欲不振、元気、やる気が出ない…など、そろそろ夏の疲れ、夏バテが出てくる頃ではないでしょうか。

夏は””がもっとも強くなり、発汗が激しく、気血の巡り、神(精神、神経)が激しく乱れて疲労します。また発汗により陰がすごいスピードで消耗していくので陰陽バランスが崩れ、体を滋養できずに疲労が溜まり、漢方でいう『虚労』という症状があらわれます。夏の『虚労』=夏バテ

疲れているならスタミナ料理を!…確かに。しかしスタミナ料理だけでは根本の解決にななりません。夏バテ回復にまず必要な養生は…

”陰(血、津液)”を増やすこと『補陰』

陰が増えれば陽を抑えられ、体の熱を鎮め良質な睡眠を十分に取ることができます。しっかりと睡眠で休息を取れるようになれば疲労は回復し、体と心は滋養され元気になっていきます。

補陰をリードする食材でおすすめなのは【黒豆】【黒胡麻】【枸杞の実】です。黒豆の煮物はお砂糖も合わさっているのでさらに補陰効果が高まります。黒胡麻のおすすめの食べ方は〈黒胡麻ハニートーストバナナ〉バナナは熱をとる『清熱』の食材ですから合わせて取ると体が涼やかに…

養生をはじめてすぐに”陰”が増えるわけではないので、その間は体の熱を冷やす豆腐、アスパラ、ごぼう、ズッキーニなど『清熱』の生薬、食材を適宜とっていきましょう。ただ、長期間『清熱』生薬、食材をとると冷えが残り秋や冬にひびきます。”陰”が増え、夏バテが少し回復したなと感じたら『清熱』生薬、食材は控えましょう。

黒豆がブレンドされた当店の漢方茶、水分補給の際に夏バテの養生も併せてできますよ。漢方茶選びのお手伝いをさせてください。カウンセリング経験豊富なスタッフが常駐しておりますので体調に不安、お悩みがある方いつでもご相談くださいませ。

夏バテで食欲なんてないのにスタミナ料理なんて無理ーっ!…という夏バテ真っ只中に居られる方はまず”陰”をたくさん補給していくことから養生をはじめましょう。

国際中医薬膳師 田中奈津子

次回の漢方コラム更新は9月4日(土)14:00です。

『理想肌に漢方でアプローチ!あなたの肌に本当に必要なのは?』②ハリ

こんにちは。朝から雨降りですね。気温はそんなに低くないのですが雨のせいで肌寒く感じる1日となりそうですね。

今回はお肌の”ハリ”について。目元、口元にぴんっとハリのある方、年齢よりずっと若々しい印象を与えます。また、”たるみ”などの凹凸が肌にないため光が集まりやすく、より一層肌が明るく輝いているのです。そんな肌になりたいっ…40代半ばに差し掛かる筆者もそう切に願う日々です。願うだけでは叶いません、肌育は実行あるのみ!

漢方・東洋医学の知恵を用いたアプローチ、インナーケアでピンっと”ハリ”のある肌を育てていきましょう。まず、漢方・東洋医学では皮膚と、その下にある肌肉を分けて考えています。ハリが欲しい!という方はまず肌の土台である”肌肉”の生成と深く関わる臓『脾』を知りましょう。消化や栄養生成を担う脾グループに肌肉は属しています。

脾の主な働きは、

・飲食物から気・血・津液を作る。

・気、血、津液を他の臓へ送り届ける。

在体合肌肉』脾は肌肉、人体の末端まで管理する

生命活動にとってかなり重要な役割を担っている脾という臓。この臓の働きが弱まれば栄養は作れず、届けることもできません。

脾が元気に動き、栄養を正常に体の各所に送り届けられれば肌肉は豊満で力強くピンとハリのあるものに。しかし脾が不調だと体、肌肉は小さくしぼみ弱々しくなっていきます。肌肉がしぼみ、ハリが無くなってだらんと垂れる。これが”たるみ”なのです。何としても回避、改善したいところですよね。

栄養作りを活発にし、しっかりと栄養を届けてもらいハリある豊かな肌肉作りを手伝う食材をご紹介しましょう。

脾を温めていたわり、元気を与える食材…米麹、みそ、納豆、かぶ、かぼちゃ、まいたけ、いわし、鮭、さわら、牛すじ肉、鶏肉など

脾を正常な働きに戻す食材…うるち米(白米)、玄米黒豆、カリフラワー、小松菜、そら豆、マッシュルーム、りんご、うに、鯛、牛肉など

前回もお話ししましたが、以臓補臓。脾を補い強くしていくには脾を食べる。すなわち焼き肉屋さんに行ったらミノ、ハチノス、センマイ、ギアラ、シマチョウなどの脾に属するホルモンを食べてみましょう。脂肪分、カロリーもお高いのでそこら辺は考慮しながら…

もっとさっぱりいきたいよ!という方には脾に元気を与え、肌肉のハリを育てる白金癒淹の漢方茶を。

『草原の人魚』

上記にあげた食材の玄米、黒豆のほか、脾に力を与える高麗人参をブレンドに加えた漢方茶です。日本の玄米茶に近い味わいで立ち上る湯気の香りにホッとするお茶です。

食事のほか日々の暮らしで脾が喜ぶ養生は、心を安らかに保つこと、部屋の風通しをよくして”じめっ”とさせないことです。脾は体も心も軽やかなのがお好きなのです。

国際中医薬膳師 田中奈津子

漢方コラムは毎月第一、第三土曜日の14時更新です。次回の更新は5月1日『理想肌に漢方でアプローチ③潤い』です。

『春の仕上げの養生』”脾”に元気を補い健やかな春を…

こんにちは。開花宣言が出され、桜の満開が待ち遠しい毎日です。

今回は『春の仕上げの養生』についてお話ししたいと思います。春が終わる前にしっかりと調えていきたいのが”脾(ひ)”。

脾は食べたものから”気”(エネルギー)や血(けつ)、水(すい)を作り、不要なものを排泄へと促す臓です。体の真ん中に位置することから”中焦(ちゅうしょう)”とも呼ばれています。

前回、春特有の悪い気”風邪(ふうじゃ)”が〈肝〉の動きを激しく乱してしまう…というお話をしました。肝と脾は相克(そうこく)関係という、上司と部下の様な関係であると漢方では考えられています。肝は時に優しく、時に厳しく…脾を監督しているようなイメージです。しかし春になり肝が乱れてしまうと脾への監視が激しくなり、脾は萎縮して動きが小さくなってしまうのです。肝が乱れると二次被害的に脾にも悪い影響が…

脾の動きが小さく、弱くなると気や血を作るペースが落ちてしまいます。気が不足すれば体がだるく、重くなり、お通じも力なくゆるく…また、血や水が不足すれば目まい、乾燥、月経にも影響を及ぼしますので漢方、薬膳で食生活に工夫をし、春のうちにしっかりと脾を調えていきましょう。

脾にエネルギーを補い栄養づくり、消化活動を活発にしていく【健脾】の食物はなんといっても”お米”です!黒米、米麹、玄米も同じく脾に力を与えます。少し冷えのある方はご飯に餅米を少しブレンドして炊くと良いでしょう。

あとは芋類に豆類も◎。じゃがいもや大豆は脾の中でも特に大腸に元気を与えるのでこの時期に便通が弱くスッキリしない方、お腹がゆるい方にとても良い食物です。

【健脾】の食物にはオレガノ、陳皮、八角、ナツメグなど【理気】の働きのあるハーブやスパイスを合わせると脾に集まった元気、エネルギーを効率よく巡らせて脾の活動を安定させます。

脾にエネルギーを運び、この時期の弱った胃腸を優しくリペアする当店の漢方茶『草原の人魚』はお湯を注ぐだけで手軽に『春の仕上げの養生』ができますよ。

脾の疲労による食欲不振、体の倦怠感やだるさに抜群の働きをする高麗人参をメインに、先に紹介した脾に気を補う玄米や黒豆がブレンドされています。玄米の香ばしさに心がとてもほっとするお茶です。

冬の間に溜まった不要なものを脱ぎ捨て、風でゆらされた気の巡りを調え、気、血、水を作る臓をしっかりと調える…全③回に渡ってお伝えした漢方養生を食事やお茶でゆったりと調えて春を健やかに満喫してくださいませ。

次回更新は4月3日(土)『理想肌に東洋医学でアプローチ!』あなたに必要なのは潤い?ハリ?