豊かな髪=腎の充実。アラフォーからの髪育。

こんにちは。来週まで雨が続くようで、いよいよ梅雨本番ですね。

先日、筆者は10年近くお付き合いをしていたロングヘアをばっさりと30㎝切ってまいりました!去年の秋頃から中医学、薬膳を用いながらひっそり髪育をしており、その甲斐あって春頃から髪の質が少しづつ良くなってきました。今回は髪育に成功した経験を基に『髪』の育て方について書きたいと思います。

髪といえばまず”腎”です。”腎”は成長、発育、天癸(性ホルモン)を司る臓です。アンチエイジング、ターンオーバー、月経…と、髪だけではなくお肌や内側から溢れ出る生命力のオーラに関わり深い臓。腎を強く元気に補っていけば、いつまでも若々しくいることができます。

”髪は血の余り”。中医学、漢方では血が全身に巡ったあと最後に髪が滋養されると考えられています。髪の調子がなかなか調わない場合には”血”が足りてない時。貧血気味の私は”血”を作る食材を生理中、前後に特に積極的に摂りました。これと併せて、”腎”の疲れを回復させ強く元気にしていく”補腎”の食材も多く食事に取り入れました。

タイトルにもありますが髪は”腎”の充実度、すなわち生命力の強さがあらわれる箇所です。髪が豊かな方、もうそれだけで若々しい印象を与えます。以下の食材を食卓に取り入れ豊かな髪を育んでいきましょう。

補血の食材…黒豆、黒胡麻、ほうれん草、牡蠣、にんじん、かつお、しめじ

血の巡りを活発にする活血の食材…黒豆、ちんげん菜、バジル、グレープフルーツ

補腎の食材…黒豆、エゴマの葉、キャベツ、なめこ、黒胡麻、くるみ、いくら、えび

補腎をサポートする補気の食材…あわ、かつお、しめじ、さつまいも、うなぎ、さざえ

〈補血と活血〉、〈補腎と補気〉この食材を組み合わせて使うと”髪育”の効率がUP↑します。食事と共に、腰回りを冷やさないよう年間を通して気をつけることも大事ですよ。

漢方養生をコツコツと続け、年を越して春になると私の髪に、生え際にボリュームが戻り、髪1本1本がしっかりと力強くなり、艶も出てきました。そこで古い髪をバッサリと切った次第です。今ある髪は養生で育んだものです。

少し時間はかかりますがゆっくりゆっくり養生していけば必ず良いことが体にかえってきます。思い立ったら吉日です。まずは美味しい当店の漢方茶でゆるりとできることから漢方ライフを始めてみませんか。

白金癒淹の美味しい漢方茶は5種。体質に合わせたお茶をご案内致します。

相談経験豊かなカウンセラーが常駐しており、皆さまの漢方ライフのお手伝いをしております。是非お問い合わせくださいませ。

国際中医薬膳師 田中奈津子

白金癒淹漢方コラムは毎月第一、第三土曜の14時に更新しています。次回は7月17日の更新です。

”むくみ”を飛ばしてすっきり軽やかな体を…

関東地方は例年より少し遅く梅雨入りをしました。雨の多い季節は体に不要な湿気がたまるので体が重く、むくみが出やすい時期です。この梅雨時期に私たちの体に忍び寄るのが”湿邪”という”むくみ”の原因となる邪気です。脱”むくみ”!の為にまずは”湿邪”という敵を知りましょう。

湿邪の性格は一言で言うと粘着質。チクチク、ネチネチと長ーーく体に居座り不調を長びかせるタイプの邪気なのです。不摂生な食事をされていたり疲労が溜まっている方は、湿邪が入り込みやすくなっているので食生活の見直し、十分な睡眠を心がけていきましょうね。

この湿邪が体に入り込んでしまうと脾が行う【運化】という働きを邪魔します。運化とは体に必要な水分を『肺』や『腎』と連携して体の各所に届け、古い水分を尿として排泄する巡り、サイクルです。湿邪は脾にまとわりつき、動きづらくさせてこの巡り、サイクルを停滞させてしまうのです。その為、古い水分がどんどん体内に溜まり、肌肉にまで浸水して膨れてきます。これが”むくみ”です。水分の巡りの不調に依るものなので”むくみ”を漢方中医学では”水腫(すいしゅ)”と呼びます。

湿邪を寄せ付けない為には部屋の換気をこまめにして湿気が室内にこもらないようにする事や、脾を弱らせないようにお腹を温める事が大事です。では、食事ではどんな注意をしたら良いのかというと…まずは消化の良い物で脾に負担をかけない事。そして甘いものや脂っこいものは”湿邪”を呼び込むので控えめにする事。あとは利尿作用のある食物や脾の元気を補強する食材、気の巡りをよくする物などを下記を参考に食事に取り入れてみてください。

利尿、利水の食材…あずき、玄米、はとむぎ、きゅうり、鯛、黒豆、とうもろこし、白菜など。

脾を元気にする食材…白ごはん、米麹、さつまいも、黒豆、枝豆、小松菜など。

気の巡りをよくする”行気”の食材…しそ、すだち、かじきまぐろ、陳皮、八角、バジル、ピーマンなど。

今回のテーマ”むくみ”に良い働きをしてくれる当店漢方茶は『草原の人魚』と『雪娘のぬくもり』です。

お腹があまり強くない方はこちらの『草原の人魚』を。

脾を元気にする高麗人参、”利水”の働きがある玄米、とうもろこし、黒豆がブレンドされています。

冷えがある方はこちらの『雪娘のぬくもり』を。

体を温める桂枝(シナモン)、”利水”の働きがあるはと麦、とうもろこし、黒豆がブレンドされています。

体がすっきり軽くなると心まで軽やかになります。梅雨の合間にあるお天気の良い日にはお外に出て太陽の暖かさと自然に吹く風にあたり、体に溜まった湿気を乾かしましょう。                   

国際中医薬膳師 田中 奈津子

漢方コラムは毎月第一、第三土曜日更新です。次回は7月3日更新です。