『血』を漢方ではこう考えています。

こんにちは。関東はやっと雨が上がり、すこし太陽が出た1日でした。

今日は”血”のお話。女性のお客様で”血虚”(けっきょ)体質の方多いです。字の通り血が少なく、不足している状態。疲れやすかったり、お肌が不安定だったり、眠れなかったり、イライラしたり…これらの不調には血が関わっているのです。

血の大きな役割は脈の中を通り、たくさんの”栄養を全身へ運び、潤していく”こと。生きるための基礎の一つ。その他、意識をはっきりとさせ、精神活動を支える役割も。

では、血はどのようにして作られるか。食べたものから作られる「気」と「津液(体内の水分」。そしてという所で呼吸から得られた別の”気”とミックスされ、という所で温められ赤く変化…と考えられていました。作られた血はという所で貯蔵されます。

血は物質なので自分で動けないので誰かに連れて行ってもらって全身を巡ります。その誰かとは…”気”です。なので血を増やしただけでは”血虚”は改善されません。動かして巡らせる気も必要なのです。気の巡りに血の巡りが伴っているのです。

血を増やすにはやはりレバー。お野菜ならほうれん草、小松菜、人参など。これに気を巡らす良い香りのハーブなどを合わせて食べると良いですよ。

当店で血を増やす漢方茶といえば、血を増やす黒豆、気を増やす高麗人参が入っている草原の人魚がオススメです。血を増やして脱血虚を。名付けて『血活(けつかつ)』当店の漢方茶で始めませんか。

国際中医薬膳師 田中奈津子

疲れにまつわる2つの精〜先天の精と後天の精〜

先天の精と後天の精

中医学、漢方では気、血、津液の元を精(せい)と言います。精には2種類あります。一つは産まれる前、お腹の中で親から受け取る先天(せんてん)の精。もう一つは産まれてから、自分の口で食べた物、吸い込んだ空気から作られる後天の精。

これら二つが合わさり私たちの体、肝、心、脾、肺、腎の五臓に届けられ、各臓で気、血、津液となり体や心に元気を与え、疲労やダメージを修復し、滋養していきます。

親から受け継いだ先天の精は“腎”に大切に貯蔵されており、後天の精は脾で作られています。寝ても疲れが取れない、体がだるい、やる気が出ない、日中に眠くなる…“脾”と“腎”が弱って精の生産が遅れているとこうした不調が。

脾が弱くなる一因に日本の気候があります。脾は湿気やジメジメした空気が苦手。日本のような湿度の高い地域では脾の不調を抱えている方が多いです。

そして腎、弱くなる一因に冷えがあります。2つの蔵を養生し、精を不足することなく生成できれば、体に必要な分の気、血、津液もまた体に必要な分しっかりと作られます。

脾を元気にするにはとにかく豆、芋、米です。そして腎を温めて弱らせない為にはお肉類、木の実類を多く摂りましょう。

脾を元気にする緑のパッケージ高麗人参入りの『草原の人魚』、腎を温める紫のパッケージシナモン入りの『雪娘のぬくもり』。2つの蔵、2つの精を守る当店の漢方茶、おすすめです。

“精”魂尽き果てぬようご自分の体質、体調にあわせた養生を続けましょう。

                         

国際中医薬膳師 田中奈津子

漢方コラムは毎月第一、第三土曜に更新されます。次回更新は4月16日です。

『春にイライラ&悶々(もんもん)とする理由』②肝と脾の関係悪化で悶々…

こんにちは。暖かくなったり寒くなったりと気温の上昇が激しいですね。まさに三寒四温。気温が安定してくる週明けには桜の開花がが待っていますね。

『春にイライラ&悶々(もんもん)とする理由』①の前回は春のイライラについて書きました。今回は春に“悶々”、“もやもや”という感情が起きやすくなる原因についてお話をしていきますね。この”もやもや”、”悶々”、実は①でお話しした肝の不調を原因とする二次不調なのです。

もやもや、悶々…

まず、薬膳、漢方では生きるために必要な働き、それらを実行する内蔵器官をそれぞれ5つ肝、心、脾、肺、腎に分けて考えています。これを五臓と言います。この五臓はそれぞれが単独で存在しているのではなく、各臓関わり合いながら存在しています。どこかの臓で不調が起きれば関係している他の臓も不調を起こします。

肝臓と脾は上司と部下のような関係性なのです。

頼れる上司、のびのびと働く部下

肝が乱れ始めて暴れ出すと、関係ある“脾”にも不調が起きてきます。暴君上司となった肝が部下である脾を抑圧し、萎縮させてしまうのです。

肝と脾のパワハラ現象

肝は怒、脾は“思”、心は“喜”…と、臓はそれぞれ感情の管理を担当しています。脾が担当するのは“思”という感情。悶々としたり、思い悩んだり、不安になったり…と、少しネガティブな感情を任されています。脾が乱れるとこの感情が強く出てきてしまうのです。

春の養生②は脾を強く元気に保ち、肝の影響を受けぬよう調えていく事です。下記食材を毎食取り入れましょう。

健脾(けんぴ)の食材…さつまいも、じゃがいも、山芋、おくら、にんじん、アーモンドピーナッツ、        イワシ、スズキ、はとむぎ、なつめ、高麗人参 など

高麗人事で脾を強く『草原の人魚』

当店漢方茶では高麗人参がブレンドされた緑のパッケージの『草原の人魚』が脾の健康維持におすすめです。脾は食べたものから栄養の素を作り出す臓。春に限らず年間を通していつでも健やかに保つよう心がけましょう。

国際中医薬膳師 田中奈津子

白金癒淹漢方コラムは毎月第一土曜、第三土曜に更新されます。次回の更新は4月2日です。

春にイライラ&悶々とする理由〜春養生①〜

こんにちは。本日東京はなんと19℃まで気温が上がるそうですね。

今回からは3回に分けて春の養生を書きたいと思います。今日は春の不調で多い情緒や気持ちの揺らぎについて。

春は植物の枝や芽がニョキニョキと伸び始め、冬眠していた動物たちの動きは活発に。これら動植物の動きが活発になるのは大地の陰陽のエネルギーーバランスが転じて起きるものと考えられています。

秋冬は”陰”のエネルギーが充実する季節、春夏は”陽”のエネルギーが強くなり充実する季節。春は陰から陽へとエネルギーバランスが転換する季節なのです。体の中にもこれと同様のことが起こり、陰陽転換についていけない体が調子を崩しやすくなります。

春養生の1つめは”陰”を増やして、”陽”が強くなりすぎぬよう抑えること。これには”陰”を補う”滋陰”の生薬、食材を多く摂るのが良いでしょう。

滋陰の食材…貝類、イカ、山芋、にんじん、枸杞子(クコのみ)など

”気”を全身にくまなく巡らせる役割を担当する”肝”という臓。春は急に陽が強くなることで動きが活発になり、体を動かすのに必要な”気”がたくさん必要となります。これに合わせて肝は一生懸命働きますが、やはり段々と負担が積み重なり疲れ、気の巡りのコントロールが難しくなります。すると”気”が激しく頭に向かって駆け登ったり、停滞したりと気の巡りが乱れてきます。気は感情や心とも関わっているので、気が乱れれば感情や心も乱れていきます。

気の激しい上昇がイライラを生じさせたと思ったら、今度は気の停滞が起こり悶々とした気持ちが生じる…と、情緒が不安定になりやすい春の養生の一つは気の巡りをスムーズにすること。

春養生の2つめは”肝”を落ち着かせる”平肝”、気の巡りを調える”理気”の生薬や食材を積極的に摂りましょう。

平肝の食材…セロリ、トマト、せりなど / 理気の食材…三つ葉、グレープフルーツ、かじき、陳皮など

イライラする時には酸味のあるものを、悶々とする時にはミントやネギ、しょうがなどの香味を摂りましょう。

『乙姫の宝箱』

心を落ち着かせる漢方茶でも手軽に春の養生ができます。また少しだけ早起きをしてみたり、少しだけ歩く時間を長くしたり、軽い運動をすると気の流れが良くなります。私も帰宅時に最近は一つ手前の駅で降り、一駅分歩いています。            国際中医薬膳師 田中奈津子

漢方コラムは第一、第三土曜の午後に更新しています。次回は3月19日の更新です。

全ては”気”がなきゃ始まらない!②4種類の”気”の働き

筆者は最近は家に詰め、黙々と仕事を進めておりました。昨日あたりからなんだか呼吸が浅く、息はしているけど深部まで届いていないような心地よくない状態でした…あーこれは体が”宗気君”を欲しているな…と。外に出てフレッシュな空気を思いっきり吸い込もう!と、先ほどォーキングをして参りました。さて、宗気君とは…

前回は”気”をキャラクター化して4種類ある”気”の分類をお伝えしました。今回は気にどんな働きがあるのか、4種類ある気はそれぞれどの働きを担っているのかを詳しく見ていきましょう。

気の働き(作用)は全部で5つあります。

1.推動作用(すいどうさよう)…内臓を動かし、血をめぐらせる。潤いを運び、古い水分を排泄する。※血や潤いは自ら動けないので気に運んでもらいます。

2.温煦作用(おんくさよう)…体を温めて体温をキープする。※冷え症の方は”気”が足りない方が多い。

3.防衛作用(ぼうえいさよう)…体の外側にバリアを張り、病原となる悪い物の侵入を防ぐ。=抵抗力

4.固摂作用(こせつさよう)…内臓を定位置にキープ。また汗や尿などの排出物が出過ぎないように調節する。

5.気化作用(きかさよう)…飲食物を内臓の働きに適した形状に変化させる。例)飲食物を”精”という栄養源に変え、その後、気、血や潤いへと変化させる。老廃物を尿や便にかえて排出しやすくする。=代謝機能

6.営養作用(えいようさよう)…全身に栄養を行き渡らせる。

4種類ある気=四気(しき)は上記の5つの働きのどれかを持ち、その働きを果たす事で私たちの生命活動を維持してくれています。では四気の持つ働きを見てみましょう。

元気君は上記の5つの働きの全てをこなすパーフェクトボーイ。彼は生命活動の起点、原動力です。病気、出産の大仕事をやり遂げた時には頑張りすぎてしまうのでエネルギーがダウン。体が弱っているなダメージを受けているな…と感じた時には元気君が保管される『腎』に良い海老やうなぎに豚肉、栗、黒豆などを食べて回復を。

宗気君は推動作用を持っていて、呼吸と心拍や経絡(気、血の通り道)に流れる気、血の巡りを指揮しています。彼がお疲れの時は呼吸が浅くなったり、血行が悪くなります。そんな時には深呼吸で外の気を取り入れたり、宗気君が作られる『脾・肺』に良い山芋、アスパラ、ぶどうを多く摂りましょう。

営気君は気化作用、営養作用を持ちます。自分(営気)と津液(潤い)を組み合わせて”血”に変化させます。また体に栄養を行き渡らせて疲労回復に一役。寝ても疲れが取れない時、お肌が乱れる時には営気君が足りていない時かも。営気君が作られる『脾』に良いイワシ、うに、豆類、芋類などを積極的に食べましょう。

衛気(えき)君は防衛作用、営養作用、固摂作用、温煦作用と4つの作用をフルに使い体を守ります。防衛作用で外敵を跳ね返し、営養作用で肌の表面に潤いバリアを、体に入ってきてしまった外敵を発汗で追い出す。そして、体温を維持して内臓の免疫を上げていきます。衛気君は『脾・肺・腎』で作られます。先の3人で挙げた食物をバランス良く摂り、いつでも臨戦体制を。

どうでしょうか、前回と今回のお話で気というものが少しご理解いただけたでしょうか。目には見えない気ですが、これがなきゃ命は始まらないのです。病は気からの気はまさに”気”のこと。健康も美もレジャーや趣味を楽しむこともすべてこの気がなきゃ始まらないのです。

歳を重ねるにつれやはり気は作りづらく、保持しづらくなってきます。食べ物や暮らし方に少し気をつけながらいつまでも”気”が満ち溢れ、イキイキとしたおばあちゃんになれたらな…と筆者は考えております。

国際中医薬膳師 田中奈津子

白金癒淹漢方コラムは毎月第一、第三土曜日の午後に更新しています。次回は3/5(土)更新です。